彼女自身、ほとんど表舞台に出てくることもなかった。だが今年の春の連続ドラマ『買われた男』で、突然、女優として復帰した。

女性用風俗が舞台のこのドラマで、彼女はセラピストの男性たちを束ねる経営者として登場した。以前では考えられないような役どころだ。ショートカットでさばさばした雰囲気を醸し、悩める男性キャストたちに的確なアドバイスや気づきを与える役で、8年ぶりのドラマ出演と思えないほどこなれた演技を見せた。

失礼ながら正直言って、最初は誰だかわからず、彼女と知って「こんなに演技うまかったっけ」と思ってしまったほどである。

子どもが少し大きくなってきたので復帰と本人は言っていたようだが、とはいえ第三子はまだ2歳。しかも見た目も演技も、何かが吹っ切れたような感があると思っていた矢先の離婚発表となった。

◆5年間に3人出産、それでも夫は変わらない?

今になって出てくる情報によれば、結婚前に婚外子の存在を知っていたと話していたが、どうやら知らなかったらしい。さぞ悩んだことだろう。

だがおそらく、彼の謝罪もあり、「こういう人だけど受け止めよう」と心に決めて結婚に踏み切ったのではないだろうか。もう少し交際が長ければ、そんな彼の噂も耳に入ってきたかもしれない。

一般論だが、東大卒、なおかつ見目麗しい女性となると芸能人でなくても、なかなか釣り合う男性がいないのかもしれない。男がドン引きしてしまうパターンである。だから、というわけではないが菊川さんも当時39歳。

このままだと結婚はともかく、出産は間に合わないという焦燥感があったのかもしれない。夫の瑕疵(かし/傷、欠点)には目をつむり、未来を見ようと決めたのではないだろうか。