何度言っても夫が歯磨き中に水を「流しっぱなし」にします……「これくらいではそんなに水道代はかからない」と言うのですが、本当でしょうか?
歯磨き中に水を流しっぱなしにする家族に注意しても「大したことはない」と言って一向に直してくれないなど、今回の事例に似たような悩みを抱えている方は案外多いのではないでしょうか。確かに一度に使う水の量は少なく見えますが、積み重なると家計への影響は意外と大きいものです。   この記事では、歯磨き中の水の流しっぱなしがどれほど水道代に影響するのか、具体的な数字をもとに検証します。

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歯磨きの時間

適切な歯磨きの時間は、約2分間を目安とすることが推奨されています。短時間で済ませてしまうと、歯垢(しこう)や食べかすが十分に取り除けず、口内に残る可能性が高くなります。
 
要するに、適切に歯磨きができていないと、細菌が歯の表面にとどまりやすくなってしまい、虫歯や歯周病のリスクが高まるというわけです。日常の歯磨きを急いで済ませることはこれらのリスクを増大させるため、全ての歯の表面をしっかりと磨ける約2分間を確保することが重要です。
 

歯磨き中に水を流しっぱなしにした場合にかかる費用

ここでは、水を流しっぱなしにすることで、どれだけの水が無駄になるのかを具体的に考えてみましょう。
 
一般的な家庭の蛇口からは、1時間で約1立方メートル(1000リットル)の水が流れるそうです。これは、家庭用浴槽(約200リットル)のおよそ5杯分に相当します。
 
もし歯磨きの際、朝と夜にそれぞれ2分間水を流しっぱなしにすると、1日で合計4分間です。
 
計算すると、1時間で1000リットル流れる場合、1分間では約16.7リットルとなり、4分間で約66.8リットルの水を無駄にすることになります。1日で約66.8リットルの無駄が発生する場合、これを1ヶ月(30日)続けると約2004リットル、つまり約2トンもの水が無駄になります。年間に換算すると約24トンもの水を浪費していることになるのです。
 
水1リットルあたりの水道料金は地域によって異なりますが、国土交通省によると、全国平均では約0.2円となっています。水1リットルあたりの水道料金を0.2円として計算すると、以下のようになります。