「旧紙幣」であれば、「現在流通している国内の貨幣」に当たらないのではないかと考える人もいるかもしれません。しかし、何年も前に発行が停止され、現在はほとんど市場に出回っていない紙幣であっても、実は現在でも「有効紙幣・硬貨」であるものが多くあるのです。一例として次のものが挙げられます。
 
図表1

券種 肖像画等 発行停止
1万円 福沢諭吉 2007年4月2日
聖徳太子 1986年1月4日
5000円札 新渡戸稲造 2007年4月2日
聖徳太子 1986年1月4日
1000円札 夏目漱石 2007年4月2日
伊藤博文 1986年1月4日
聖徳太子 1965年1月4日
500円札 岩倉具視 1994年4月1日
岩倉具視 1971年1月4日

日本銀行 その他有効な銀行券・貨幣をもとに筆者作成
 
この他にも100円札以下の紙幣や硬貨にも、現在有効なものが多くあります。そのため「今は見かけない旧紙幣だから」と安易にメルカリに出品するのは危険です。
 

古銭によっては出品できることもある

実はメルカリには出品カテゴリーとして「コレクション」に「旧貨幣・金貨・銀貨・記念硬貨」という項目があります。メルカリの規約では現金の取引は禁止されているものの、古銭等の希少貨幣は、その対象ではありません。そのため、日本銀行が定めている「有効紙幣・貨幣」以外のものであれば、このカテゴリーで出品ができるということになります。
 

メルカリは規則を守った利用を

メルカリでは、原則として「金銭」の出品はできません。聖徳太子の紙幣や岩倉具視の紙幣は、現代の一般社会ではほとんど見ることができない「レア紙幣」であり、出品したら高額の値が付くのではないかと期待してしまいますが、旧紙幣の中には現在も有効とされる物があり、それら紙幣をメルカリに出品することは規約違反となります。
 
メルカリをはじめとするフリマサイトを利用する場合は、規定をよく確認するようにしましょう。
 

出典