近年の道路交通法改正では、自転車の安全運転を促進するための規定が強化されました。具体的には次のようなポイントがあげられます。
・ヘルメット着用の努力義務化
・保険加入の義務化
これまでの道路交通法の改正で、子どもだけでなく自転車を利用する大人にもヘルメット着用が努力義務として求められるようになりました。
また手軽な移動手段として子どもからお年寄りまで幅広い年代で利用されている自転車ですが、近年自転車事故による高額の損害賠償を命じられる判決事例も多くなっているようです。そのため、自転車事故での賠償責任を考慮し、多くの自治体で賠償責任保険への加入が義務付けられています。
令和6年4月1日時点で、賠償責任保険などへの加入を義務としているのは全国で34都道府県、努力義務としているのは10都道府県、未制定としているのは3県です。保険未加入の場合、事故時の補償が十分に行えないおそれがあるでしょう。
自転車でも「運転中のながらスマホ」や「酒気帯び運転」は運転者講習の対象になる
自転車でも「運転中のながらスマホ」や「酒気帯び運転」などの危険行為で3年のうちに2回以上違反を起こした場合、自転車運転者講習の対象となります。
講習の対象になると指定された期間内に3時間(6000円)の講習を受ける必要があり、受講命令に従わなかった場合は5万円以下の罰金が科せられることもあるようです。ながらスマホや酒気帯び運転のほかにも、信号無視、一時停止無視の場合も同様です。
自転車事故による高額の損害賠償を命じられるケースは増えているため、自転車保険の加入を義務付けている自治体も多くあります。自転車は気軽な移動手段である一方、交通ルールを守らなければ人命にかかわる事故を引き起こすおそれもあるため、普段からルールを守り、安全運転を心がけましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー