◆ドラマ界の“改革請負人”

 あるいは、規格外の社員像をちゃきちゃきした演技で印象づけた『悪女(わる)〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜』(日本テレビ、2022年、以下、『悪女』)は、どうだったろう。組織内で硬直化する男性社員に対して、次々意識改革を促す様は、壮観の一言。

 同作は1992年に石田ひかり主演で最初にドラマ化された作品。30年ぶりのリメイク作として、令和の時代に見事にアップデートした今田のアクチュアルな功績はもっと評価されてもいい。彼女は言わば、ドラマ界の“改革請負人”。

 請け負ったからには、それを然るべきカタチにまで底上げする。より頑丈に抜かりなく、そして何より一生懸命に、丁寧に。昭和的など根性とは違った、爽やかな請負人姿がほんとうに似合う人だ。