その後も、冷静な審査を続けた若林は随所で秀逸なコメントを残す。特に、高く評価したバッテリィズに関しては、「小難しい漫才が増えてくる時代の中で、なんかワクワクするバカが現れた」と発言。視聴者にもわかりやすい表現で、なおかつ漫才が理論的に語られるブームを「小難しい漫才」と言い換えコメント力の高さを披露した。
また、「寺家さんが漫才のリズムをキープする腕も確かだなと思いました」と、ツッコミを称賛しボケばかり目立つバッテリィズの本質を指摘。初参加ながら、視聴者からしっかりと信頼を獲得することに成功した。
◆アンタ柴田、かまいたち山内の審査は?
同じく新規参加の柴田は80点台も多く、審査員の中でかなり低い採点を行っていた。ただ、最終決戦に進んだ令和ロマン・バッテリィズ・真空ジェシカにはファーストラウンドで高得点を付けるなど的確な審査を実施。本人が狙ったかはわからないが、落差の激しい採点を行ったことで番組におもしろさを生み出していた。
山内に関しては、漫才師だらけの審査員の中で、コント師としても高い能力を持つ芸人として存在感を出す。比較的採点は甘めではあったが、コント師としての評価軸も持っているのでおもしろいものだった。
また、各コンビへのコメントも称賛が多く、低い得点のコンビにはアドバイスを交え良き兄貴的なポジションを確立。博多大吉(博多華丸・大吉)が父親的な温かい視点を持っているので、2人で良い意味での癒しを与える審査員となっていた。
◆SNSでの審査員批判が過去になく少ないワケ