残クレとは、残価設定ローンともよばれており、車を購入する際に利用できるローンの一つです。
ローン契約時に車両の最終的な価値(残価)を事前に設定し、その価値を差し引いた金額を分割で返済する仕組みです。残クレを利用すると月々の支払額を抑えられるため、高額な車の購入を実現できます。
例として、400万円の車を購入する場合で考えてみましょう。5年契約の残価設定ローンを選んだ場合、5年後の車の価値(残価)が80万円に設定されたとすると、支払うべき金額は80万円を除いた320万円です。
元金部分のみを分割で返済するため、月々の支払額が比較的低く抑えられます。高級車を購入するためのハードルが下がり、年収400万円ほどの方でも購入の選択肢が広がるでしょう。
ただし、残クレには注意すべき点もあります。例えば、契約期間中の走行距離に制限が設けられていることが多く、過度に走行した場合には追加費用が発生する可能性があります。
また、金利が高めに設定されていることもあり、支払総額が予想よりも多くなるケースにも注意が必要です。
さらに、ローン終了時に車の市場価値が残価設定の金額よりも高い場合でも、事前に設定された残価は変更されず、車を返却する際に損をすることもあります。残クレを利用する際は、月々の支払いが抑えられるメリットだけでなく、契約条件やリスクをよく理解したうえで検討することが大切です。
高級車を購入する場合は支払い計画をしっかり立てよう
高級車を購入するためには、自動車ローンや残クレといったローンの活用が有効な手段となります。
しかし、どちらの方法にも利点とリスクが存在するため、支払い計画をしっかり立てることが大切です。ローンを利用する際は、月々の支払額や金利、契約条件を十分に理解し、返済可能な範囲で計画的に購入を検討しましょう。
なお、収入に対して借入金額が大きすぎると審査に通らない可能性があります。また、残クレを活用すれば高級車を購入できる可能性はありますが、毎月の支払金額が生活費を圧迫することがあるかもしれません。支払い計画をしっかり立てて、リスクを理解したうえで利用することが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー