◆専業主婦からセラピストになることを決意
そんな宮地さんがセラピストの道を目指したのは、38歳を目前に控えた2022年の年末でした。
「それまで美容に興味はなかったのですが、3人目を産んだ後に顔が崩れてきたので、何とかしたいと思っていろいろ調べてみて……。そこでセラピストスクールのことを知り、セラピストの方たちが楽しそうに活躍されているのを見て、『私もやってみたい!』と考えました。自分で使えるお金を増やしたいという思いもあったのですが、セラピストなら自宅で仕事ができるのもメリットでしたね」
すぐに入学を決めたという宮地さんですが、「スクールの入会金を払うときは足が震えました」と明かします。
「当時の入学金は88万円。お小遣い制の私にとっては大金です。夫に相談して反対されるのもイヤだったので、内緒で申し込みました(笑)」
スクールの受講期間は6か月。畑違いということもあり、宮地さんは期間を延長して1年間学びましたが、「最初は何を言っているのかぜんぜん理解できませんでした(笑)」と回顧します。そんな宮地さんを支えたのは、とある先輩セラピストの激励でした。
「私は人に頼るのが苦手です。それで『わからないことがあっても、助けてくださいと言えない性格なんです』と正直に打ち明けたところ、とある先輩が『自分もそうだったよ』と言ってくれて。『今は弱点を克服できたらから、あなたもきっと変われる』と励ましてくれたんですね。その言葉がうれしくて、今も私の支えになっています」
◆仕事に復帰して夫に感謝できるようになった
頼れる先生や先輩の指導もあり、40歳を前にセラピストの道を歩み始めた宮地さん。仕事を初めて1年半が経った今、営業日を月8日と決めて、月収20万円を稼いでいます。
「子育てを優先したいのと体力的な問題もあって、今は仕事量を抑えていますが、教員時代と比べると、収入はほとんど変わらないのに、自由に使える時間とお金が増えてとても充実しています。