一方で、マイナンバーカードを持ち歩く必要があるため、紛失のリスクを懸念する人もいるでしょう。確かに、マイナンバーカードの紛失や盗難によって個人情報が流出する危険性があることは否定できません。また、再発行には手数料が必要です(盗難の場合には免除されるケースもあり)。
 
ただし、カード自体にプライバシー情報は格納されていないため、暗証番号さえ知られなければ、不正利用される危険性は低いとされています。
 
また、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)に連絡すれば、24時間いつでもマイナンバーカードの機能をとめられます。リスクを完全に防ぐことはできませんが、対応策が十分に整備されているのです。
 

マイナ保険証は必須ではないがマイナカードの取得は検討しよう

2024年12月2日にはマイナ保険証へ移行されたものの、マイナンバーカードを取得していなくても、これまでどおり医療機関を受診できます。
 
現行の健康保険証は一定期間、引き続き使用できる上、資格確認書という代替手段も用意されているからです。マイナ保険証への移行は、マイナンバーカード取得を強制する制度ではなく、マイナンバーカードの携帯に不安を感じるならば、無理して取得する必要はありません。
 
ただし、マイナ保険証の利用には、医療の質の向上や手続きの簡略化など多くのメリットがあります。マイナンバーカードを取得することで、保険証以外の行政サービスにも活用の幅が広がるため、これを機に取得を検討してみるのも1つの選択肢です。
 
自身の生活スタイルやリスクを考慮し、最適な対応を選んでみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について
厚生労働省 資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士