NISA制度の無期限化にともない、生涯にわたってNISA口座で株や投資信託を保有し続ける方の増加が見込まれます。
しかしながら「家族が亡くなったとき、NISA口座をどうしたらよいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、NISA口座の名義人が亡くなった場合の相続の流れや注意点を解説します。
親のNISA口座を相続するときの流れ
亡くなった方のNISA口座の保有商品は、相続人がそのまま売却したり分配金・配当金を受け取ることはできません。
引き継ぐためには所定の手続きが必要です。
NISA口座の相続手続きは大まかに、次のような流れで行います。
1. 金融機関へ連絡し、相続に必要な書類を請求する
2. 手続きに必要な公的書類を用意する(戸籍、印鑑登録証明など)
3. 被相続人(亡くなられた方)と同じ金融機関で特定口座を開設する
4. 必要な書類を提出する
5. 被相続人の口座が解約され、特定口座へ保有商品が移管される
手続きに必要な書類等は、金融機関によっても異なります。
まずは親が取引をおこなっていた口座を特定し、該当の金融機関に相談しましょう。
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NISAを相続するときの注意点
NISA口座を相続するときには、税金や取得価額などに関する注意点を知っておくことが大切です。
それぞれ順番に見ていきましょう。
■相続するときはNISA口座ではなく特定口座へ移管される
親のNISA口座の保有商品を相続するときは、NISA口座ではなく特定口座(課税)へ移管されます。
つまり、親のNISA口座から子のNISA口座への移管はできません。
非課税で保有し続けることはできないため注意が必要です。