「声をかけてくるでも無く、ただただ私の事を悲しそうな顔をして見つめてくるので…一体何なの?って感じでしたね」
最初はただの偶然かな?と思っていましたがあまりの遭遇率の高さに…。
◆ある日、またマスターと遭遇したら…
「もしかしたらストーカーになっちゃったのかな?と少し怖くなってスーパーに行く時間帯をずらそうと考えながら歩いていたら…」
ふと振り返ったら、すぐ後ろにマスターが居たそう。
「ホラー映画のワンシーンみたいに思わず『キャー!』と叫んでしまいました…ビックリし過ぎて走って逃げましたね」
すると全力疾走で追いかけてくるマスター。
「そしたら追いついてきたマスターに手をグッとつかまれて『お願いだから止まって!赤ちゃんがいるのに、走ったら危ないから!』と言われてハッとして立ち止まりました」
そこには、以前と変わらない優しいマスターが居たそう。
「せっぱつまった表情で『大事な話があるからちょっと付き合って』と近くのカフェを指差すので、これはただ事じゃないなと感じてついて行ったんですよ」
◆夫の不倫をマスターが密告
カフェに入るとマスターが言い辛そうに、Yさんがひとりでバーに来るようになってから常連客の女子大生と意気投合して不倫関係になり、しょっちゅうバーでいちゃいちゃしながら飲んでいると教えてくれました。
「最近Yが急に筋トレを始めたり、髪型を変えたりしてなんとなく変だと思っていたので…やっぱりなと思いました。それより私が妊娠中なのに、隣の駅でよくのうのうと不倫相手と楽しめるなと引いてしまいましたね」
マスターは、真弓子さんに真実を伝えたい気持ちと…妊娠中にこんな話をしたらショックで胎教に悪いのではないかと心配な気持ちの間で悩み、なかなか言い出せなかったそう。
「だから、あんな不審な行動をとっていたのかと妙に納得してしまいましたね。『毎日、真弓子ちゃんのこと心配していたら4キロも痩せちゃったよ』と笑うマスターに心底ありがたいなと思いました」