昨年も「ステージへの物の投げ入れ」が問題に
昨年、多くのアーティストがステージ上でファンから物を投げられる事例が相次ぎ、エンターテインメント業界全体で大きな懸念を呼んだ。ビリー自身も、この流れについて「腹立たしい」と語っている。
「人々が興奮してしまうと、危険な状況を生むことがあるね」と、彼女はなぜファンがアーティストに物を投げるのかについて語り、「複雑な気持ちだよ。ステージ上ではとても困るけど、その行動が愛情から来ていて、ただ何かを渡したいだけなんだとも思う」と分析。その上で、「気持ちはわかるけど、やめてね」と彼女は付け加え、「ステージ上では本当にイライラするんだ。私たちは非常に無防備な状態だから」と苦言を呈していた。
ほかにも、P!nk(ピンク)は、BSTハイドパークでのコンサート中、ファンが彼女の母親の遺灰が入った袋をステージに投げ入れてきたことに驚いた。リル・ナズ・Xはストックホルムでの公演中、人工の性玩具がステージに投げ込まれたため一時中断した。また、ビービー・レクサはニューヨーク公演で顔に携帯電話が当たり、縫合が必要になった。スティーブ・レイシーが投げられた携帯電話を壊したことも話題になった。
アデル、ケリー・クラークソン、ラトー(Latto)など、多くのアーティストが、観客に対してステージに物を投げるのをやめるよう呼びかけている。
スリップノットのコリー・テイラーは「アーティストはもはや人間として扱われていない」と語り、テイラー・スウィフトも「発狂しそうになる」とファンにステージで物を投げないよう要求していた。いつの日か、この問題がなくなる日は来るのだろうか。