俳優・内野聖陽主演が主演を務め、岡田将生が出演する映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』が、最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、11月29日~12月1日)で初週8位から2週目にして圏外に転落した。

 11月22日に公開された同映画は『カメラを止めるな!』の上田慎一郎氏が監督を務めることでも話題を呼んでいたが、初動は少し物足りないスタート。しかし、SNS上では絶賛コメントが相次ぎ、映画サイトの平均評価も軒並み4.0以上と観客の満足度は非常に高かったため、公開2週目でのジャンプアップが期待されていたが、圏外という結果となった。

 作品のストーリーは、税務署に勤める真面目な公務員の熊沢二郎(内野)が天才詐欺師・氷室マコト(岡田)と手を組み、脱税を行う権力者(小澤征悦)から詐欺で10億円を奪い取るというものだが、公開前からある作品と比較されていたという。

 映画ライターは明かす。

「詐欺の手口や組織の動きが、今年7月にNetflixで配信されて話題となった『地面師たち』と非常に似通っているんです。『地面師たち』は土地の所有者になりすまし、不動産をだまし取る詐欺師集団を描いた作品で、実際の事件をモデルにしていますが、『アングリースクワッド』も手口や仲間の役割はほぼ同じ。公開前には“二番煎じ”を懸念する声も多く聞かれていました」

 もっとも、だからと言って同映画に対する評価が悪いというわけではなさそうだ。

「実際に映画が公開されると『アングリースクワッド』は単なる模倣にとどまらず、ラストには『地面師たち』とはまた違った観客の予想を裏切る爽快な展開が用意されています。その独自性が評価されて、ネット上では、『もう一つの地面師』や『地面師たちの極上デザート』、『地面師たちの余韻を楽しめた』などと話題に。それだけに、もし『地面師たち』より前に公開されていれば、特大ヒットに繋がったのではないかと惜しむ声も聞かれます」(同映画ライター)