◆苦戦していたミルク飲みも、見事克服
蘭姫ちゃんは保護当初から人間好きで、家に迎えた翌日には手に擦り寄ってくるように。元気もあり、ケージの中でひとり遊びをして過ごすこともありました。しかし、哺乳瓶からミルクが上手に飲めなかったため、飼い主さん家族はシリンジで少しずつ飲ませることに。
「本当に育つのか心配でしたが、2日ほど経った頃、哺乳瓶の乳首を改良したら、ゴクゴク飲めるようになり、少しホッとしたそうです」
しかし、その後、新たな壁が。なかなかフードに興味を示してくれず、離乳食への移行がスムーズにいきませんでした。離れて住んでいた飼い主さんが蘭姫ちゃんと本格的に関わり始めたのは、この頃からでした。
「ときどき、我が家に来るようになりました。お皿からご飯を食べてくれず、シリンジやスプーン、指を使うと食べてくれたので、もしかして食べ方が分からないかもと思い、お皿から食べるフリをして見せ、近くにそのお皿を置きました」
すると、蘭姫ちゃんは食べ方を理解したのか、お皿からご飯をパクパク。感動のあまり飼い主さんは、その光景を動画に収めました。
◆名前“ラヴィ”の由来はフランス語で「生命・人生」
「初めて対面した時に一目見て、この子を我が家に迎えたいと強く思ったので、毎日、我が家に連れてきていました」
こうして、一緒に暮らすこととなった飼い主さんと蘭姫ちゃん。蘭姫という名前には、飼い主さんの愛が込められています。
「元々ラヴィと言う響きが好きだったのですが、ネットで調べてみたら、フランス語で生命・人生と言う意味と知り、【生命を拾って人生を共にする】という意味を込めて名付けました」
飼い主さんが仕事で家を空ける日中、蘭姫ちゃんはひとりぼっちにならないよう、近隣にある実家へ。
◆実家の“にゃんこ保育園”で社会性を学習!
「実家の“ニャンコ保育園”には元野良の保護猫が4匹います。夕方に迎えにいき、『お家に帰ろうか』と言うと、『イヤー』『ヤダー』みたいに聞こえるおしゃべりをしてダッシュで逃げます。家から実家に行く時も同じ。保育園児のイヤイヤ期みたいです(笑)」