身近なところでいくと1986年から不定期で放送されてきた『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)は、面白いコントをイメージする人も多いと思うが、ゴールデンタイムの特番にもかかわらず、2000年代に入ってからも下着姿や入浴シーン、女性のおっぱいやおしりまで盛りだくさんだった。

「とにかく視聴率がとれたし、バブル景気のイケイケな社会的勢いもあってか、夜~深夜帯のお色気番組は多かったですよね。それが、女性の社会進出やアダルトコンテンツがネット上で楽しめる場が増えるなど環境的要因と、コンプライアンスやモラル的な側面などが混ざり合い、お色気番組は皆無になりました。ドラマや映画などのワンシーンとして必然性のある場面で織り交ざっている分には視聴者も自然に受け入れるでしょうが、それでもヌードではなく間接的な表現が多いですよね。

 ましてや裸の出演者をバラエティなどで“ネタ”にすると、批判が殺到することが目にみえています。性犯罪を助長することに繋がると考える人も多く、もう放送すること自体厳しいでしょう」(テレビ業界関係者)

 近年まれにみるお色気ドラマと知られるのが2003年から連続ドラマや特別版が度々放送されている『特命係長 只野仁』シリーズ(テレビ朝日系)だった。