ずぶ濡れになった祐介さんは、あからさまに苛立ち、半泣きになったそうです。
「ハンドルに顔をうずめ、『あーもう、どうしよう!』しか言わなくなってしまったんです。祐介のそんな姿は初めて見たので、びっくりしました。運悪く、加入しているロードサービスは、大雨のせいでトラブルが多発しているから、到着は早くても次の日になると言われてしまって。ひたすら車内で待つのもなんだし、『とりあえず、今日はどこかのホテルに泊まらない?』と提案したんです。そうしたら、祐介は『俺は車で寝るから、頼むからすみれだけでもタクシーで家に帰ってくれ、お願いだ』と、なぜか意固地になってしまい……。戸惑っている私に、『もう詰んだ、人生終わった』とかなんとか。『なんだよこいつ』って思いました(笑)」
◆説得してネットカフェに行くとすっかりご機嫌に
それでも諦めずに、すみれさんは祐介さんを「今日はとにかくどこかで休もう」と説得。祐介さんもすみれさんの冷静な態度に落ち着きを取り戻し、ようやくそれに同意したのだとか。
「あいにく近くにはホテルがなかったので、カラオケやビリヤードがあるネットカフェに行きました。祐介はネットカフェ自体に全然行ったことがなかったそうで、新鮮だったらしく、テンション上がりっぱなしでしたね。フリードリンクにも『これって飲み放題なの!?』と驚く姿が面白かったです。2人でいろいろな遊びを楽しみ、雨がやんで帰るときには、もうすっかり祐介も『たまにはこういう遊びもいいね』とご機嫌でした」
◆補い合う夫婦の関係に今は満足
祐介さんは、その出来事をいまだに反省しているのだとか。
「『あのときはすみれがいなかったら、パニックのままで事故を起こしていたかもしれない。それを楽しい思い出にしてくれて、本当にありがとう』と言っています。その後も、祐介は肝心なときに頼りにならない、ということがたびたびありましたが、毎回なんとか乗り越えることができています。祐介の意外な一面に戸惑いましたが、その分、自分がしっかり者になれた気がします」