「雨が降ってるときはどうするの?」
早くも想定外の問いかけにタジタジになる2人。「傘は差しますけど」とジェスチャーをそろえながら答えるが、そのジェスチャーになすなかにしというコンビの関係性が垣間見られるシーンがあった。中西は自分1人に傘を差し、那須は傘を2人の間に差して相合傘にしていたのだ。
この日も中西がつい那須を「あきゆき」と呼んでしまう場面があったが、なすなかにしは基本的に「中西が那須を偏愛している」というキャラクターを打ち出している。しかし、無意識に2人の間に傘を差した那須もまた、中西が大好きなのである。
ところで、『徹子の部屋』が芸人にとって地獄だといわれるゆえんは、そのネタ披露のコーナーにある。その場で本ネタを披露させられ、ほとんど笑わない徹子とスタッフたちに手練の漫才師たちが狼狽していく様子が、ひとつの見どころとなっているのだ。
しかし、漫才封印中のなすなかにし、この日はVTRでの漫才披露となった。
映し出されたのは、YouTube「なすなかチャンネル」の動画だった。不十分な照明の中で、私服の2人がネタを披露している。テレビ朝日にはなすなかにしのネタ動画があるはずだが、そういえば昨年末の『検索ちゃんネタ祭り』に出演が決まっていたなすなかにしは、那須の急病でその出番をキャンセルしていたのだった。
「ふっふっふっふっふ、おもしろかったです」
いつになく好リアクションの徹子。これには那須も「うれしいです、優しい」と感動したようだ。
地獄のネタ披露をVTRで乗り切ったなすなかにしだったが、別の試練が用意されていた。ロケの達人であるならば、この『徹子の部屋』をレポートしてみろというのだ。CMをまたぎ、たっぷりとなすなかにしのロケ芸が披露された。よそ見をしてからの「ごめんなさい、カメラこっちやった」から「スタジオにお返しするまで3秒前、3、4、5、増えたらアカンやん!」まで、正味3分。これも徹子をじゅうぶんに満足させたようで、「おもしろいです」という御言葉をいただいていた。