なので、そこを嘘がなく、同じ人物としてちゃんと説得力を持たせて変わっていける方と考えた時に、田中圭さんが思い浮かんだんです。私の知っている中で田中さんの芝居の力に、全幅の信頼を置いているところだったので。托卵の事実を知ってしまったときの宏樹の表情をできるのは、田中さんだなって。なんとしてでも出てほしいと、気合いでお願いしました。
◆現場で見せる田中圭のすごさ
――1話から5話までの表情の変化はどのようにディレクションされたのでしょうか。
三竿:正直なところ、田中さんがうまく調整してくださったなという印象が強いです。おそらく6話まで知っていた中で、1話はこのぐらいのモラハラ度でいこうとか、調整してくださったのかなと。もちろん監督陣も台本をよく理解して、全体像を見ているので、ときどき「もう少し抑えた方が良いかも」というようなディレクションが入ることはあるのですが、概ね田中さんの力が大きいなと思います。
――なるほど。
三竿:実際、台本を渡すたびに「読んでどうだったか、どう思ったか」という話はさせてもらっているのですが「これってこういうことだよね」っていう感じはいつもこちらが想像していた以上に掴んで、私たちがどういう狙いでこういうシーンを作ってるかを理解してくださっているなと思います。
◆後半の見どころ
――後半戦の見どころについてもお伺いしたいです。
三竿:ついにいろいろバレてしまって、追い込まれていっちゃっている頃かと思います。その中での美羽自身の選択とか、「もちろん覚悟はしていたけど、こんなバレ方をするのか」っていう驚きとかもあると思います。友達との関係性もそうですし、夫に対してどういうふうに向き合っていくのかはぜひ注目してほしいですね。
それから、逆に宏樹がどういうふうに選択するのか、冬月も自分のせいで何かが起きてるっていうのはわかっているので「なんとかしたい」っていう気持ちがあって、ほんとに三つ巴というか、三人がどうするかを楽しみにしていただけたらと思います。