◆番組を見ていた義姉が妻に連絡
そう安堵(あんど)したのも束の間。なんと義姉が番組を見ていたのです。この前年、義姉の夫の転勤で隣県に引っ越したことをすっかり忘れていたのでした。
でも、そうだとしてもテレビを見ていない可能性のほうが高いわけですし、他局の番組もある中、自分たちが映ってしまった生放送を見られていたことは彼にとっては不運としか言いようがありません。義姉はすぐに自分の妹である長沼さんの奥さんに連絡。
そんなことが起きているとは想像もしていない彼は、何食わぬ顔をしてその日の夜遅く帰宅します。
◆言い逃れできず土下座で謝った
「リビングに入るなり、おかえりという言葉ではなく『話があります』と妻に言われました。いつになくけわしい表情をしており、ただ事ではないと思いましたが、まさか浮気がバレていたとは夢にも思っていませんでした」
奥さんからは「今日、〇〇にいなかった?」と尋ねられたそうで、そこはまさしくテレビの生中継があった観光地。内心あせりつつも否定しますが、それでも同じ質問を繰り返してきたそうです。
「イラッとしたフリをして強めに否定したのですが、『姉からテレビに映っていたあなたを見たと連絡が来た。それも若い女性と一緒にいるって』と言われました。もう言い逃れは無理だと思い、その場で土下座。頭を床にこすりつけながら何度も謝りました」
◆謝罪に来たはずの父親の失言で義両親が激怒
しかし、妻は「実家に帰ります」とだけ言い残すと、そのまま車で出て行ってしまいます。その後、妻の実家を訪れて改めて謝罪をしますが、そこで本人から離婚の意思を告げられたそうです。
「もう一度チャンスをもらえないかと何度も懇願(こんがん)しましたが無理でした。当時、私たちの間にはまだ子供がいませんでしたし、それも離婚を後押しする要因になったのかもしれません」
長沼さんの両親も妻に謝罪したそうですが、このとき彼の父親が「たった一度の浮気ぐらいで……」と口をすべらしてしまい義両親が激怒。この一件のせいで離婚後は父親との関係も悪化することに。