「『ゼンケツ』は当初、オカルトっぽい事件に対し、頭の切れる主人公が超常現象を否定して現実的に解決する“ちょっと風変わりなミステリー”くらいに思われていました。しかし、第5話で劇中に神様が登場し、主人公が『僕も神です』などと言い出したあたりから様子が激変。人間にまぎれて生活する神様どうしの全面戦争であることが明らかになったことで、ネット上では以前にも増して盛り上がりを見せています」(テレビ誌記者)

 回を追うにつれ、SNSでは「どんどん面白くなってる」「こんな“神”ドラマ見たことない」などとヒートアップする視聴者が続出しているほか、同作に興玉神(オキタマノカミ)、天宇受売命(アメノウズメノミコト)、月読命といった日本神話の神様たちが登場することから、『古事記』や『日本書紀』に興味を持ち始める視聴者も少なくないようだ。

『全領域異常解決室』視聴率推移

 なお、同作の平均世帯視聴率は初回から6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と微妙な数字で発進したが、第2話でさらに4.5%までダウン。その後も数話にわたり5%前後が続き、苦戦しているようにも見える。

「同作は、第1話で犯人が『モザイクスプレー』なる非現実的なアイテムを防犯カメラに吹きかけたことから、『ドラえもんの秘密道具みたいなアイテムが登場して、ミステリーが台なし』といった落胆の声が続出。これで脱落した視聴者もいたようです。しかし、ファンタジードラマに変貌した今となっては、モザイクスプレーに関しても『何かの伏線か?』と疑われています。現在、熱狂的ファンたちの熱のこもった口コミが広まっているため、最終回へ向けて視聴率が盛り返す可能性もありそう」(同)

 文字通りの“神ドラマ”となってからドハマりする視聴者が相次いでいる『全領域異常解決室』。秋ドラマにおいて“台風の目”となるかもしれない。