YE DIGITALが提供する「スマートバス停」が、宇和島自動車の運営管理する「道の駅みま」バス停において、11月より3ヶ月間の実証を開始した。

地方バスの課題解決の鍵はDX

バス業界は、「労働力不足」「乗客数の減少」「燃料費の高騰」などに直面し、厳しい経営状況が続いている。特に、「労働力不足」による路線バスの休廃止が多く見られ、公共交通の維持が喫緊の課題となっているという。

こうした、地方バスが抱える課題を解決するためには、デジタル化(DX)が鍵となる。

「スマートバス停」の導入により、バス停のデジタル化を実現し、時刻表の張替作業をなくすことで人的労力を削減できることが期待されている。そうなれば、運行業務により注力できる環境を整えられるだろう。

重要な路線上に位置する「道の駅みま」バス停で検証

宇和島自動車は、南予(なんよ)と呼ばれる愛媛県南部の交通網を支えるため、愛媛県と高知県の2県9自治体に跨る、150km以上の広大な路線を管理している。広域にわたるバス停の管理や労働力不足による業務負荷は大きいのだそう。

今回、「スマートバス停」を設置する「道の駅みま」バス停は、「宇和島バスセンター~松山間」を結ぶ重要な路線上に位置し、積雪や事故による運行障害が発生する可能性が高い場所だ。

そんな「道の駅みま」バス停に「スマートバス停」を設置し、「労働力不足の解消」と「運休や遅れが発生した際の迅速な対応が可能か」という点について検証する。

省電力型の「楽々モデル」を設置

スマートバス停、画面イメージ

設置する「スマートバス停」は、省電力型の「楽々モデル」(Type-D:電子ペーパー採用スマートバス停)。13.3インチの電子ペーパーを採用したことで、省エネと視認性の両立を実現したモデルだ。

また、乾電池駆動のため、電源供給ができない場所にも設置できることもポイント。さらに、既存ポールや壁面に専用金具で取り付ける仕様のため、作業時間は約30分と、大がかりな取り付け工事がいらないことも特徴だ。