青森市で創業したmizuiroは、JAアオレン(青森県農村工業農業協同組合連合会)とともに、りんごジュース製造時に発生する搾り粕を再利用した段ボール資材の共同開発に成功。この実用化された段ボールに入った「旬の林檎 密閉搾り195g」が、12月2日(月)に工場から出荷される。
廃棄物の循環を目指すプロジェクト
循環型社会と地方創生に向けた革新的な取り組みとして、りんごを搾った際に副産物として発生する“りんご搾り粕”を、りんごジュースの段ボールに活用する今回のプロジェクト。mizuiroとJAアオレン、両社の持つ技術と地域産業との連携により、青森県発の新たな資源活用モデルを全国へと広め、環境保全と産業の活性化に寄与する取り組みとなっている。
同プロジェクトによる古紙使用量の削減実現は、新たなパルプ資源の消費を抑える役割を担っている。従来の資材に比べて環境負荷が低減され、持続可能な社会を支える素材として期待されるこの取り組みの意義は、廃棄物の循環を目指すことだ。
“りんご搾り粕”を活用した段ボールを商品に実用
同プロジェクトでは、今後、JAアオレンの年間販売ケース数145万ケースへの対応に向け、年間20~30トンの“りんご搾り粕”を使用することを目標としている。
12月出荷分より「旬の林檎」用段ボールから順次導入し、将来的にはすべての梱包資材を“りんご搾り粕”を活用した段ボールに切り替える予定だという。
12月2日(月)に工場出荷する「旬の林檎 密閉搾り195g」30缶/ケースでは、“りんご搾り粕”を活用した段ボール20,000枚を製作。搾り粕の使用量は250kgで、配合率は、表面紙に搾り粕10%、再生紙パルプ90%となっている。
弘前市・市長にプロジェクトについて報告
また、11月26日(火)には、JAアオレン代表理事会長の小笠原康彦氏や、mizuiro代表取締役の木村尚子氏らが、JAアオレン工場所在地である弘前市・市長に、今回のプロジェクトについて報告。りんごジュース製造の際発生する“りんご搾り粕”を有効活用する取組みの一環として製品段ボールへ活用すること、段ボール表面紙に“りんご搾り粕”を10%配合していること、製品段ボールへの“りんご搾り粕”活用は日本初の取組みであること、“りんご搾り粕”の有効活用が弘前市の「SDGs未来都市計画」に即した取組みであることを伝えた。