芸人とは本来、世相や空気を敏感にキャッチしながら、それを笑いに昇華させることが生業の職業のはずだ。にもかかわらず、その逆をいく一部の芸人たちの行動は理解しがたい。
◆身内に甘すぎるお笑い界の構造が明らかに
そもそも、お笑い界のレジェンドのスキャンダルとはいえ、この件に芸人がノータッチすぎることも不可思議である。松本の件を話題にする芸人はほぼほぼいない。
もちろん、被害に遭った可能性のある女性のことを思ってそうしている芸人もいるのだろう。しかし実際のところ、松本、ひいては吉本興業に睨まれることを恐れ、ネタにしない芸人がほとんどなのではないか。また、三村やくまだのように、どこか盲目的に松本を支持する芸人も多い。こちらも同業者とギクシャクしたくないため、“お利口さん”でいるのだろう。
芸能界、とりわけお笑い界がいかに身内にめっぽう甘い構造になっているのかも、今回の松本の性加害をめぐる報道で明らかになったように思う。
◆『虎に翼』主演女優の“兄”にガッカリ