第一実業は、埼玉県が主催する埼玉農業大賞の「革新的農業技術部門」において大賞を受賞した。
11月16日(土)に開催された「2024彩の国食と農林業ドリームフェスタ」の開催記念式典にて表彰式が執り行われ、大野元裕埼玉県知事から表彰状を授与された。
革新的な農業モデルを創出している企業を表彰
埼玉県農業大賞は、埼玉県内で農業の模範となる優れた経営を実践し、地域農業の振興や社会の活力向上に貢献している農業者や企業を表彰するもの。「革新的農業技術部門」は、特にテクノロジーを活用し、埼玉県の農業に変革をもたらす、革新的な農業モデルを創出している企業などが対象となる。
大賞の受賞理由
第一実業が運営する「第一実業ベリーズファーム(埼玉県毛呂山町)」では、イチゴ苗の生産において、管理された閉鎖型の施設内で培養苗生産体制を確立。この技術により、一般的な手法と比較して数百倍の増殖速度を実現している。
育苗作業はイチゴ生産者にとって重要かつ負担の大きい作業だが、この技術を用いた「メリクリーン苗」は、小苗であるため生産者への輸送も効率的に行うことができ、設備費用や労力を大幅に削減することが可能だという。イチゴ苗の供給増加により、生産者は優良苗の確保が容易となり、埼玉県育成品種の生産拡大が期待されることが評価され、今回、大賞を受賞した。
メリクリーン苗の特徴
メリクリーン苗の生産は、ランナーの先端の若葉をめくり、その中にある生長点と呼ばれる0.3~0.5mmの微細な細胞を採取し、移植した培地で1本の小さな苗を育てる「生長点培養」という工程から始まる。第一実業の強みは、液体培地を用いる「液体培養法」を採用し、専用の培養装置で増殖することで、一般的な「固形培養法」と比較して約数百倍の効率で高品質な苗を安定生産できる点だという。
イチゴ苗の詳細については、下記の「第一実業ベリーズファーム」公式サイトで確認できる。令和6年度埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」大賞を受賞した第一実業の取り組みをチェックしてみて。