しかし、今期をめぐっては、ネット上の一部視聴者から「作画にはがっかり』『動きがあまりにも紙芝居すぎてつらい」と、アニメーションのクオリティの低さを嘆く声が噴出。その理由として、「作画ではなく声優に多くの予算を使っているからでは」と予想する人もいるようだ。

 なお、声優事務所関係者は、制作費と声優のギャラの関係について、以下のように説明する。

「アニメの出演料は、日本俳優連合が定める“ランク制”にのっとって決まるため、有名声優だからといって、べらぼうに高くなるわけではありません。とはいえ、1話に出演する人数が多ければ、それだけ多くの費用がかかる。神谷、諏訪部、櫻井らキャストの3分の1以上はランクの高いキャストが揃っているだけに、1話につき10人以上出演するとなると、なかなかの金額になるわけです。しかし、作品をヒットさせるために、多くの予算を割いてでも“声優自身の人気にあやかりたかった”のでしょう」(同)

 また、“紙芝居化”の要因として「制作スタッフが少ないこと、制作日程が短いこと」を指摘する。

「あくまでも予想ですが、製作委員会に属している、作品についての決定権がある人たちと、作画をする現場の人たちの意思疎通がうまくいっていないのでは。『ブルーロック』はとても人気のある作品ですから、ほかのアニメと比べたら予算は潤沢にあるはず。にもかかわらずアニメーションの質が低いということは、作画担当スタッフが揃っておらず、かつスケジュールもタイトなのではないかと考えられます」(同)

 日本プロサッカーリーグ「Jリーグ」や、スポーツブランド「アディダス」をはじめとしたさまざまな企業とコラボし、イベント開催やグッズ展開も豊富な『ブルーロック』。既存ファンを離れさせないためにも、作画問題は解消していってほしいところだが……。