キャリアと家庭の板挟みに悩む妻ルイーズ
一方で妻のルイーズは、夫の仕事の都合でロンドンに引っ越した後、自身の広報の仕事を継続できずにいる。キャリアと家庭の板挟みに悩み、人生のあらゆる面で満たされていないと感じる彼女は、どう変われば良いのか分からずに途方に暮れている。また過保護で過干渉な性格のため、まもなく思春期を迎える娘のアグネスとの関係も、夫との関係同様に緊張感が漂っている。
そんなルイーズ役を演じたマッケンジー・デイヴィスは、「彼女は誰にも相談できず、理解されない多くの不安を抱えている。でも彼女がリスクを冒してそのことについて声を発そうとすると、彼女は叱責され、そうすることが恥ずかしいことだと感じさせられるの。特に女性にとっては身に覚えのある経験だと思う。自分の直感や、自分がどう見られているかという不安と常に折り合いをつけなければならない状況に身を置くことが多いと思うから」と彼女が女性ならではの悩みや葛藤を体現していると明かしている。
ぎくしゃくする家族関係と、想像を超える恐怖
自分の目標や自己を見失っているベンとルイーズは、それぞれが問題に向き合っている最中だが、お互いの心は離れるばかり。互いの本音をさらけ出せないままぎくしゃくし、その上失業中という状況が二人の緊張感をさらに深めている。
金銭的に困ってはいないものの辛い生活を送っている二人は、思春期に差しかかる繊細な娘の子育てにも悩みながら結婚生活を維持しているのだ。そうした心に秘めた苦しい思いを抱えている彼らは、旅行先で出会った魅力的なイギリス人一家に取り入られ、想像を絶する恐怖に直面することになる…。
一見普通に見える家族の裏に潜む深刻な問題と、それによって引き起こされる恐怖を描いた衝撃作『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』は12月13日(金)全国公開。ぜひ今作の恐怖を、劇場でご体感いただきたい。