5.慢性腎臓病の対策
「慢性腎臓病」だと診断を受けたら、食事をタンパク質がコントロールされた腎臓病療法食に切り替えましょう。食事療法は、脱水症状に対するケア、薬物療法などと比べても、もっとも効果がある治療だと言われています。動物病院で購入できる特別療法食やサプリメントなどを利用するのがおすすめです。
このように腎臓に配慮された食事を与えることで、慢性腎臓病の進行がゆるやかになる効果が期待できます。
あげ方や与える量などについては、獣医師に相談して進めるようにしましょう。
6.定期的な腎臓のチェックを
腎臓の機能を維持、改善するために、重要なのが定期的な腎臓のチェックです。
症状が進行しても、食欲は落ちず一見元気に見えることが少なくないため、動物病院で定期的なチェックをする以外に腎臓の状態を把握することは困難といえます。
「慢性腎臓病」には明確な予防法がないからこそ、普段から定期的な健康診断を心がけ、少しでも異常を感じたらすぐに受診を。そしてもし「慢性腎臓病」だと診断されたら、一生その治療を継続する必要があります。
主治医の先生と相談の上、永く継続できる治療法を選択しましょう。
7.腎不全は治せない病気
腎臓の組織は一度壊れると、元に戻すことができません。つまり「慢性腎臓病」を完治させる治療はないのです。しかし、残っている腎機能になるべく負担をかけないようにすることで、完治はしなくても、生活の質を維持、改善させながら長生きさせることは可能です。少しでも早く動物病院を受診し、食事療法などの治療を開始することが愛猫の長生きへとつながります。
8.まとめ
予防法や完治させる治療法がない猫の病気「慢性腎臓病」。
普段から定期検診を受けるのはもちろんのこと、若いころから腎臓に負担を与えないように心がけるのが大切です。人間の食事を与えるのは避けてキャットフードを与え、歯肉口内炎などができないようにデンタルケアにも気を配りましょう。
その上で、ニオイがしない、薄い大量のおしっこをしているなどの疑わしい症状が見られたら迷わず病院へ!
少しでも早く気づけるように、飼い主さんは愛猫が水を飲む量、尿の状態、量は普段からチェックするようにしてあげてくださいね。
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