安室さんについては、引退後に故郷の沖縄で自身の名前を冠した花火ショーが毎年開催されていたが、ショーは「引退してから5年間」の約束で行なわれていたため、今年9月の開催が最後になった。同じように、引退してから5年のタイミングで楽曲の契約関係なども見直しになり、その影響でサブスク配信やYouTubeチャンネルが停止になった可能性がありそうだ。もしそうなら、新たな契約が成立しなければサブスクでは配信停止のまま……というおそれもある。
この異例の状況を受けて、反響は安室さんのファンに限らず、音楽ファン全体に広がった。SNS上で「サブスクは突然聴けなくなるから、やはり好きなアーティストの曲はCDで持ってないと怖くてダメだな」「私がサブスクやデジタル盤を信用してないのはこういうとこ」 「サブスクは消えたらそれで終わりだからなあ……やっぱり物理CDこそが最強」「iTunesとかのダウンロード販売からも消えてるし、デジタルに頼り切るのは問題」といった声が相次いでいるのだ。
現在、音楽の視聴スタイルはサブスク全盛となり、CDの再生機器すら持っていない人が増えたことで、CDショップの閉店が全国で相次いでいる。TSUTAYAの旗艦店である渋谷の「SHIBUYA TSUTAYA」が10月末から改装工事に入り、それを機に店舗でのCDレンタルサービスを終了させたことも「CDの終焉」を象徴する出来事だといわれた。
しかし今回の騒動をきっかけに、サービス側の都合による急な配信停止もあり得る「サブスク依存」の危うさを実感した人は多そうだ。そういう意味では、音源を確実に手元に残せるCDの価値が見直されるかもしれない。