江口洋介に城田優、ターゲットの“オサカナ”も実に個性的
ターゲットの“オサカナ”も実に個性的で豪華。江口洋介演じる赤星栄介は、日本のゴッドファーザーと呼ばれるマフィアのボスです。彼はドラマ版で隠し資産20億を、映画-ロマンス編-では30億を見事に奪われ、映画-プリンセス編-でも贋作(がんさく/芸術品のニセモノ)をつかまされてしまいます。ダー子らを何とか捕まえようとするのですが、ダー子は毎回赤星との騙し合いを楽しんでおり「あなたの心の恋人」と名乗り、もはや永遠のオサカナです。 今回の映画-英雄編-のオサカナは、城田優演じるスペインのマフィアですが、赤星も登場するのが楽しみ!
毎回、億単位のお金を巻き上げてラストはお札を浴びるのが恒例のダー子たち(ここがまた痛快)。ですが、仕掛けが大きすぎて経費がかさみ、赤字になることも(空港を作ったり、300人のエキストラを動員して映画を撮ったりするから笑)。 前回の映画-プリンセス編-ではオケラ(騙し取れなかった)だったのが残念!今回の映画-英雄編-ではどれだけ“浴びて”くれるのか楽しみです。
観ている人も一緒に騙される!古沢良太の巧妙すぎる脚本
作品の冒頭で「目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で、何が嘘か」と語られる、コンフィデンスマンの世界。この世界をオリジナルで生み出しているのが、高満足度脚本家と名高い古沢良太(こさわ りょうた)です。
(画像:ドラマ『コンフィデンスマンJP』フジテレビ公式サイトより)
本作が凄いのは、観ている視聴者も一緒に騙されるということ。毎回オサカナも作戦も明確にされているのに、ダー子らの企みが二転三転していくので予測不可能。何重にも組み立てられた常識外れな騙しの数々。多くの伏線を回収しながら、大胆にスピード感をもって展開させる脚本になっています。
ラストの種明かしには常に驚きがあると同時に「えっどういうこと?」「あのシーンで、これが仕組まれていたの?」と疑問がいっぱい出てきて何度も観返してしまうのです。ドラマ版では、なんと最終話が第1話よりも前の話だったことが分かりました。筆者はドラマ版からハマり1話ごとにループしていたのですが、最終話後には全10話を無限ループするはめに(笑)。この中毒性の高さは、さすが古沢良太!映画-英雄編-でも、大胆に私たちを騙してくれることを期待してしまいます。