潜水艇「タイタン」 Photo: EyePress News/Shutterstock
行方不明となっている潜水艇「タイタン」について、新たな情報が明らかになった。
6月18日(日)、イギリスの大富豪ハミッシュ・ハーミング氏、イギリス人実業家シャザダ・ダウッド氏、彼の息子のスレマン・ダウッド氏、元フランス海軍の潜水士で「ミスター・タイタニック」の異名を持つポール=アンリ・ナージョレ氏、操縦士でツアーを運営するオーシャンゲート社のCEOストックトン・ラッシュ氏の5名を乗せた状態で消息を絶った潜水艇「タイタン」。
彼らは、1912年に大西洋に沈んだ豪華客船「タイタニック号」の探索ツアーに参加していた。タイタニック号の船体は1986年、水深約3800メートルの海底で発見されている。
このツアーの参加費は1人あたり25万ドル(約3500万円)で、2021年から開催されていたという。
タイタンとの連絡が途絶えたのは、潜水を開始してから約1時間45分後のこと。潜水艇には緊急用に96時間分の酸素が搭載されているが、3日経ったいまも行方がわかっておらず、捜索は時間との闘いとなっている。
そんな中、米国政府の内部メモに、20日(火)の捜索中、水中から「何かをはげしく叩くような音」が聞こえたとの情報が記録されていたことが明らかになった。
メモによると、この水中音を探知したのはカナダのP-3航空機のソナーで、捜索隊はその後、音の出所を探るため探査機の配置を再調整したという。現在は新たに投入された海中探査機で捜索を続けているが、いまのところ新しい情報は入っていないようだ。
なお、いつごろ、どのくらい音が鳴っていたのかは明らかにされていない。
またCNNは、この音は30分ごとに鳴っていたとされていたことから、生存者がいるという希望が続いているということを示唆(しさ)していると報じている。