2人目は、群馬からスカイホークスに入団した成覇(じょうは)、17歳。甲子園常連の強豪校に進学し、2年生でレギュラーになりながらも、校内でトラブルを起こし、高校中退を余儀なくされた。

 成覇の両親は「こうなった原因は親の責任」「育て方間違えたのかな」と悔やむも「突き放すのは簡単。好きなことを失えばもっともっとドロップアウトしてしまう」と息子を支える。

 成覇の目標は、通信制で高卒資格を取り大学で野球を続けながらスポーツトレーナーを目指すこと。しかし勉強は大の苦手で、国語の長文問題を前に頭を抱える状況だ。

2020年の新型コロナウイルスで進路に影響が

 それぞれの目標に向かって練習を続ける二人だったが、2020年の新型コロナウイルスにより激変した社会は二人の進路にも影響を及ぼす。

 緊急事態宣言によりチーム練習ができなくなるだけでなく、プロ野球においてはスカウト活動やプロテストも例年より規模が縮小されてしまう。大学への門も、例年各大学の硬式野球部が行うセレクション(野球推薦の実技試験)は軒並み中止となってしまった。

 恭平は自主練習を続けるものの調子が上がらず、結局、オリックス・バッファローズは書類落ち、巨人については監督からも望みは薄いといわれ、テストを受けず断念する。その後、恭平は独立リーグ「神奈川フューチャードリームズ」へ入団。一方の成覇も無事、大学進学を決める。

誰もが「いずれはプロへ」と語るが……

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 番組では、二人のほかにも甲子園強豪校に進学し、その後自衛隊に入隊するものの、野球への夢を諦めきれずに、BBCスカイホークスに入った先輩が出てくる。入団後に修練を続けたが、プロには行けず22歳で就職を選び「卒業」していく姿が放送された。

 成覇は大学で野球を続けるのだろうが、将来の夢はスポーツトレーナーとのことで、「プロ野球選手」になるのは無理だという見通しがあるのだろう。この二人の進路を、プロ野球を目指す恭平はどう見ていたのだろう。