Smartgiveは、東京都と練馬区との協働で「いつもの公園で楽しみながらやってみよう!」をテーマに8月19日(土)~20日(日)の期間、都立光が丘公園および練馬区立夏の雲公園における初の防災キャンプを主催した。

1泊2日の野外キャンプを通して防災を学ぶイベントには、16人の子供を含む48人が参加した。当日の様子はフジテレビ、TOKYO MX等で放映された。

震災時の自主避難を想定


関東大震災から100年を迎える節目の夏。防災意識の高まりとともに、巷ではたくさんの避難訓練が開かれている。今回のイベントは、どのように公的機関が支援してくれるかを知る従来の訓練とは違い、地域にあるリソースを活用し、周囲と協力しながら生き延びて、スムーズに復興につなげる自立した住民のエンパワーメントを目的として開催された。


炎天下の中、参加者は給水ステーションから給水袋やタンクに入れた水の運搬、公園にある枝を拾って薪にして火打ち石やメタルマッチなど4種の手段で火をおこし公園ベンチの防災かまどで夕食づくり、即席の毛布担架での救急活動、日が暮れた中でのテント設営などの体験を通じて、自分の得意や不得意、一人でもできること、あるいは協力すればできることを確認する機会となった。


公衆電話を使ったことのない現代の子どもたちにとっては、受話器を持って耳に当てボタンを押すという動作一つが新鮮な体験となり、想定シナリオの中から大事なことを限られた時間で伝えるという難しさを経験した。

また、大人にとっても水運びをあえて体験することで、ただ重たいだけではなく、どのように運ぶのが自分にとっての最適なのかなど、実体験からくる気づきを得る機会になった。

参加者からは防災キャンプを通じて見知らぬ人と協力をすることの大切さや、防災用具を見直そうと思ったという声があったという。

練馬区危機管理室・笠井さんのコメント


訓練に協力した練馬区危機管理室の笠井さん(区民防災課区民防災第三係主任)は、「一人ひとりが自ら取り組む『自助』、地域や身近にいる人どうしが一緒に取り組む『共助』。このふたつの力を身につけるには訓練が欠かせません。今回の訓練を通じて、区民、区、東京都が同じ認識を持てたことは大きな成果だと感じています」とコメント。

Smartgive代表理事のコメント


Smartgive代表理事の岸さんは、「今回、Smartgiveはあえて自主避難を想定し、『いつもの公園で楽しみながらやってみよう!』をテーマに、主体的な住民の能力強化を目的として防災キャンプを開催しました。

発災後は、身の安全確保に加えてプライバシーの保護、衛生管理など、様々な点において、状況に対応し判断していくことが求められてきます。今後も、個人の防災スキルをアップし、自助の能力を高めつつ、知らない人同士でも協力しあえる共助のスキルを育む防災教育や防災研修、防災イベント等を企画運営してまいります」と述べている。

今後も、知らない人同士でも協力しあえる共助のスキルを育む防災教育や防災研修、防災イベント等を企画運営していくというSmartgiveに注目してみては。

テレビ放映された内容がFNNプライムオンラインでも公開※9月30日(土)まで閲覧可:https://www.fnn.jp/articles/-/577363
当日の密着レポート(みどりのまちづくりセンターサイト):https://nerimachi.jp/diary/days/20230823_16.php

本文中の全ての写真の撮影:高橋一彦氏

(角谷良平)