◆癒すだけが仕事じゃない!
では、実際に社猫たちの仕事を見てみましょう。現在は6匹の猫が社内、2匹が小早川さんのご自宅でテレワークをしています。8匹のうち7匹は保護猫、1匹が事情のあるお宅の出身とのことです。
会社にいる6匹のうちの5匹は、社内で最も日当たりがよく、開放感あふれるベランダに面した部屋で業務に励んでいます。こちらの部屋は打ち合わせスペースとしても使用されていて、打ち合わせ中の社員のノートパソコンの上で寝始めるという熱心な仕事ぶりで、社員を笑顔にしています。
「昼休み休憩をこの部屋で取ったり、わざわざこの部屋のある階のトイレを使用して、猫を一吸いして仕事に戻ったりする社員もいます。普段は厳しい製本チームのリーダーが、猫なで声を発しながら愛でているところを目撃したこともありますね」
という話から、社員を癒すという仕事に、いかに真摯に取り組んでいるかということが伝わってきます。
社猫の仕事は癒すだけに留まりません。
「納品する同人誌の1冊に癒し課の推薦帯を巻いています。実はこれが目的で当社を利用する作家さんがいるくらい人気です」
現物を見れば納得。猫語で書かれた帯のかわいさに心をわしづかみにされるっ!
2022年には「2022(にゃおにゃにゃ)フェア」と称して、遊び紙に肉球の印刷を行ったり、表紙にネコ型のカットを施したりしたところ、これが大好評。社猫たちから得られたインスピレーションの賜物です。
このように癒し課がないと生まれないアイデアがたくさんあり、企画を担っているとも言えるでしょう。
最近は活動の幅を広報にまで展開。さまざまな媒体で癒し課が取り上げられるようになっています。2021年には待望のフォトブックの発売まで!
「コロナ禍の影響を受けて印刷業界はとても苦労をしましたが、そんな中でも当社は元気だということを癒し課が発信してくれました」
と、小早川さんもにっこり。