男女平等やジェンダーレスが当たり前のように叫ばれるようになったのは最近の話ですが、まだまだ感じる「男女差」は枚挙に暇がありません。特に古い体質の企業であればあるほど、男女差が埋まりづらいのはなぜなのでしょうか。
◆担当外の仕事の“会食”に駆り出される
今回話を聞いたのは、ある企業で営業職として働いて樋口良子さん(28歳・仮名)。同じ営業部署のメンバーは樋口さんと女性2人以外は全員男性で、体育会系な雰囲気の職場だったといいます。
「私は部活動も体育会系で男子ばかりだったし、男兄弟の中で育ったので、正直男社会で働くことに何の抵抗もありませんでした。むしろ女社会のギスギス感よりよほどマシだと思っていたんです。雑用などを任されることはあっても、日中の業務においては、女性として不当な扱いを受けていると感じることはありませんでした」
雑用や面倒な仕事を任されることについては「男女関係なく、まだまだ20代で下っ端の立場である以上仕方のないこと」と思いながら働いていた樋口さん。ですが、引っかかることがひとつだけあったのです。
「なぜか、頻繁(ひんぱん)に会食に誘われるんです」