◆自分が「汚された」と感じていた

――義理の父からの性加害があってから、どんなことが辛かったのでしょうか。

魚田コットン(以下、魚田):自分が汚されているような感覚がありました。

 義父がお風呂を覗いてきたり、体に触ってくるのは日常的というほどではなかったのですが、気を張っていると何もない日々が続いて「もう大丈夫なのかな」と気持ちが緩んだ頃にまた何かされて気持ちが荒れることの繰り返しでした。

 中高生時代が1番辛かったと思います。男の人が怖いし、気持ち悪い存在になっていきました。

――大学時代に現在の夫になる方と出会ったとき、それまでの男性像とは違っていたのでしょうか。

魚田:夫はいわゆる「男らしい」タイプではなく気が優しい感じの人だったので私にとっては受け入れやすかったのだと思います。

――彼との初めてのデートで体調が悪くなってしまったのは、男性に対する恐怖があったのでしょうか?

魚田:緊張もありましたが、本当に体調が悪かったんです(笑)。でも気を遣って「体調が悪い」と言い出せませんでした。「不機嫌になられたらどうしよう」と怖かったんだと思います。