実写版『リトル・マーメイド』
ディズニー実写版『リトル・マーメイド』に携わった特殊効果アーティストが、撮影現場での事故が原因で、プロデューサーに約20万ドル(約2,912万円)の訴訟を起こしている。
今回、訴えを起こしている特殊効果アーティストのクリスティン・オーバーズ(74)は、『007/ゴールデンアイ』や『エイリアン』などの作品に携わってきたベテランのアーティストだ。クリスティンは、『リトル・マーメイド』のビーチのシーンでの作業中、間に合わせの階段が壊れ、地面に落下して手首を骨折したという。
クリスティンはこの事故により、手首に5本の鋼鉄製のピンを取り付け、さらに腕を安定させる装置を装着する必要があった。クリスティンの弁護団は、「手首の痛みが続いている」ことに加え、特殊効果アーティストであるクリスティンは現在、仕事で要求される正確な動きをすることが困難になっていると主張している。また、セットへの十分なアクセスが整っていなかったため、クリスティンがその場しのぎの階段を使わなければならなくなったことを非難している。
一方、訴えられたサンドキャッスル・ピクチャーズ社は、『リトル・マーメイド』のセットでのクリスティンの負傷に対する全責任を認めているが、彼女が求めている19万1000ドルという金額については争っている。公判前審問はすでに行われたが、実際の公判期日はまだ決まっていない。
安全対策は以前よりはるかに厳しくなったとはいえ、映画の撮影現場での事故は、人為的ミス、予期せぬ事態などにより、起こり続けている。最近では『グラディエーター2』の撮影現場でも事故が発生し、6人のクルーが病院に運ばれていた。
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