近年、報道などで耳にすることが増えてきた「ヤングケアラー」。大人が担うべき家事や、育児、介護や看護などを背負わされている子供達の問題が注目され始めています。
水谷緑さんの著者『私だけ年を取っているみたいだ。ヤングケアラーの再生日記』(文藝春秋)は、複数の元ヤングケアラーに取材したエピソードを主人公の小学生・ゆいちゃんに集約して描いています。
統合失調症を患う母親、家事を娘に押し付ける父親。ゆいちゃんはそんな大人達に代わって、幼稚園の頃から全ての家事を一手に引き受けています。しかし高校生になる頃には、長年のストレスで心身が悲鳴を上げ始めます。
前回は、著者の水谷緑さんに、ヤングケアラーの家庭に見られる「父親」の問題や、周囲の接し方などについてお聞きしました。今回は、5話と6話を紹介。後半では大人になった元ヤングケアラーの癒しと再生についてお聞きします。