◆食品による窒息死事故は、幼児だけではない
それでははじめに、食品による窒息死事故を防ぐために、保護者や子どもと食事をする可能性がある人が、改めて確認しておくべき事項を整理しました。
厚生労働省のサイト「e-ヘルスネット」や、こども家庭庁サイトの「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」を参照しまとめています。
すでに報道や専門サイトなどで確認できている方は飛ばしていただいてかまいません。
1.食品による窒息死事故は、小学校でも起こっている
14歳以下の子どもが食品を誤飲して死亡する窒息死事故は、2014~2019年で80人。そのうち、5歳以下は73人。小学校での給食においても窒息事故が起こっている(厚生労働省の調査より)。
2.原因となりやすい食品は、3種類
事故の要因となるのは、食品の食感(表面のやわらかさ、弾力性、かたさ、かみ切りにくさなど)、大きさ、形状など。次のような食品は、いったん気道につまるとなかなか吐き出せない。
(1)丸くてつるっとしているもの
ブドウ、ミニトマト、サクランボ、ピーナッツ、球形のチーズ、うずらの卵、ソーセージ、こんにゃく、白玉団子、あめ、ラムネ
(2)粘着性が高く、唾液を吸収して飲み込みづらいもの
餅、ごはん、パン類
(3)固くてかみ切りにくいもの
リンゴ、生ニンジン、水菜、イカ、肉、
3.窒息事故を予防するために、提供側と子ども側で対策を確認する
(1)食べやすい大きさにすること
(2)水分をとって喉を潤して、よく噛んで食べる
(3)遊びながらはNG,食べることに集中をする
(4)口の中に食べ物があるときは、話をしない
(5)子どもの食べている様子や食べ方を観察、見守る意識を持つ