◆小さなモヤモヤや嫉妬に共感の嵐
男性同士の恋愛リアリティということで見始めたが、そこにあったのは異性でも同性でも変わらない、シンプルな人と人との恋愛。
シチュエーションは違えど、自分のことと重ねて見てしまう部分もあり、恋のスタートも、ドキドキも、小さなモヤモヤや嫉妬も、異性だから、同性だからいって大きく変わりはないのだと、改めて気づかされる。
改めていうが、この番組のルールは「約1か月のあいだ共同生活をすること」「コーヒートラックを皆で運営すること」のみ。
そして、恋愛リアリティショーでありつつも、恋愛成就のみならず、一生モノの友情を育むことや、ただ宝物のような一ヶ月を過ごすことも祝福すべきゴールだと言うこともあり、出演者は“恋愛”のみにこだわらずに、自分の気持ちを大切にしながら番組に参加することができるのだろう。
同性愛だからといって、特別なものとして取り上げず、人と人が同じ時間を過ごし、共に一つのことを成し遂げる中で育まれていく感情はあまりに自然で、見ているこちらが学生時代のピュアな青春を彷彿とさせられる。
ここからどういった恋や友情が生まれるのか。恋愛リアリティが苦手な人にも見て欲しいし、自分のピュアな初恋を思い出せるような作品を、今後も楽しみに見届けたい。
<文/瑞姫>
【瑞姫】
1994年生まれ。奈良県出身。エンタメメディアでの芸能ライターとしての経験を経て、フリーランスのライターに。主にエンタメ・トレンド系の取材・インタビューを中心に、恋愛コラムの執筆を行っている。フォロワー数4.5万人のTwitterでは恋愛・美容系について発信する、インフルエンサーとしても活動中。漫画と散歩と猫が好き。
Twitter:@mizuki32k