【現地レポート&制作者インタビュー】「ホグワーツ・イン・ザ・スノー」がスタジオツアー東京にて開始! 制作者たちが語る、来場者に注目してほしいこだわりポイントとは
ピエールはオーナメントの“ヤマウズラ”について「作り方や材料は多少違うものの、完璧に忠実なものを再現しました。オリジナルのものをデジタルスキャンし、それをリメイクしたんです。以前はプラスチックで作っていたけど、今回は堅牢性を考えてレジンで作っています」とのこだわりを明かしている。「それぞれのヤマウズラは羽のカラーが異なり、4つの寮を示しているのがわかるはずです」との説明どおり、各寮のオーナメントによってカラーリングも異なっている。
3つのクリスマスリースも作られ、大広間の暖炉を飾った最大のリースは直径2.4m、重さ69kgだという。(残りの2つは大広間の巨大な扉にセットされ、来場者を出迎えた)
ダイニングテーブルはご馳走だらけ
さらにダイニングテーブルには七面鳥やチェリーがちりばめられたハム、山盛りのグリーンピース、クリスマスプディング(※)といったクリスマスのご馳走が並び、その合間を縫うように小さなギフトボックスや4つの寮(グリフィンドール、レイブンクロー、ハッフルパフ、スリザリン)ごとに色分けされたクリスマスクラッカーも置かれた。
中でもピエールが特に来場者に注目してほしいのは、ケーキの上のスノーマンたちだという。2体ずつ置かれたスノーマンたちはそれぞれ異なるポーズを取るようこだわられたため、ぜひそれぞれを比べて楽しんでほしいそうだ。
セット・デコレーターの役割について「すべてがどうあるべきかを決める役割です。どんな大きさのどんな食べ物がどこに置かれるかというところから、壁の装飾にいたるまですべてです。すべての個数などを考えて計算し、映画で作り込まれたものを、一定の水準を保って忠実に再現しなければならないのです」と説明したロージーが来場者に注目してほしいのは、“七面鳥の焼き加減”だそう。
「ピエールのチームには、七面鳥を美味しそうに焼き込んだ色、オーブンに入っていたのを取り出したような色にしてほしいとお願いしました」と彼女が説明するとおり、七面鳥は非常に“美味しそう”な仕上がりだ。
さらに「グリーンピースがひとつの大きな塊ではなく、ひとつひとつのグリーンピースが集まっているのだとわかるようにするのに苦労しました」とのこだわりも語ったピエールは、「日本には食品サンプルを作る文化もあるので、同じくらいのレベルで作らねばと改善を重ねました」と、ハイクオリティな食品サンプルに見慣れた日本人に対しても説得力のある装飾を目指してくれたようだ。
※英国の伝統的なクリスマスのデザート。ドライフルーツやナッツ、香辛料、ラム酒やブランデーなど、家庭ごとにレシピが異なるとされる。