Isadora Neves Marques, Vampires in Space, 2022. Courtesy of the artist and Galleria Umberto di Marino.

今回の個展「ヴァンパイア・イン・スペース」では、第59回ヴェネツィア・ビエンナーレで話題を呼んだ映像インスタレーション「Vampires in Space」(2022)を@KCUAの展示空間に合わせて再構成。同作では、ヴァンパイアが異なる身体や能力を持つ人々のメタファーとして描かれる。今日の人間関係やメンタルヘルス、ジェンダー・アイデンティティ、クィアの生殖権、家族観に触れながら、現代社会における想像力の変容やフィクションが担う役割について考察する。作家自身のジェンダー体験に根ざしたSF的物語によって、身体と欲望に対する支配の歴史について政治的観点からの見直しを試みる。

また、同作品と響き合う短編映像作品「The Ovary」(2021)や「Meat is Not Murder」(2021)もあわせて上映することで、彼女の作品世界をより多層的に紹介する。

芸術の秋、ポルトガル代表の気鋭アーティストによる日本初個展に足を運んでみては。

■イザドラ・ネヴェス・マルケス展「ヴァンパイア・イン・スペース」
会 場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
住 所:京都府京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学 C棟1F
会 期:11月4日(月)~12月22日(日)
時 間:10:00~18:00
休館日:月曜日 ※11月4日(月)は開館
入場料:無料
詳 細:https://gallery.kcua.ac.jp/archives/2024/11455

(佐藤 ひより)