今の婚活パーティーでは、男女で数分ずつ会話していき、希望する相手に『いいね』を送ることができます。男性は参加費が高いのもあり、多くの人が優先順位をつけながら希望欄をすべて埋めて『いいね』を送るのに対し、女性は第一希望しか出さない人も珍しくありません。
麻衣さんが会話が盛り上がらないと思った男性も、男性にしたら楽しかったのかもしれませんし、あるいは麻衣さんは第三希望ぐらいかもしれません。
◆30代男性20人にフラれ、寄ってくるのは50代ばかり"
そんな経験があり、婚活パーティーは自分に合わないと思った麻衣さん。マッチングアプリも流行っていますが、麻衣さんは父親や兄弟に見られたくないという理由で、利用したくなかったそうです。
やがて、身元確認のしっかりしている結婚相談所に入会します。「相談できる仲人(なこうど)もいるし、婚活パーティーよりたくさんの人の中から探せるので効率も良い」と思いました。
入会してから7~8人の男性から申し込み(会ってみたいという打診のこと)が来ましたが、50代以上の男性が多く、最も若い男性でも48歳でした。麻衣さんと同じ30代男性からの申し込みは0件です。
仲人に相談したところ「自分から申し込みしましょう」と提案され、34~39歳の同年代男性20人に申し込みをしたのですが、お見合い成立は0件でした。
もう一度相談したところ「希望条件を広げてみては? それに、せっかく申し込みしてくれた方ですし、試しにお会いしてみませんか?」と提案されます。試しにお見合いしたアラフィフ男性には初対面で「子どもは欲しいですか?」と聞かれ、気持ち悪くなってお断りしたそうです。
「婚活をしても、価値観が合う人と結婚できる未来が描けない」と、私のところへご相談にやってきたのでした。
◆通勤カジュアルのつもりが、ただの「幼いおばさん」
麻衣さんは35歳独身のわりに、もっと年上にも見えました。服装はウエストゴムの楽なパンツとスニーカーでカジュアルです。カジュアルでもおしゃれな女性はいますが、麻衣さんは生活感がありすぎるのです。職場があるのは住宅街で、いつも自転車で通勤しているそうです。お化粧はしているのですが厚塗り感があり、肌ツヤがありません。髪はふつうのヘアゴムで結んでいました。