「体調が良くなってきているからこそパリまで行っていたのに、ネット上では、病気で休職中にパリまで行くのはおかしいなどといった声があがりました。後に渡邊アナはちゃんと会社に報告したということも説明していますし、問題はないのですが、気の毒な批判でした」(同)
“多様性の時代”である現代、アナウンサーの個性も尊重されるようになっている。テレビ局関係者はこう話す。
「以前から“報道向きのアナウンサー”“バラエティー向きのアナウンサー”という感じでいろいろなタイプがありましたが、昨今はより一層アナウンサー自身の個性を活かした形で番組に起用されることが増えています。テレビ朝日の弘中綾香アナなどはまさにバラエティーに特化したタイプであり、番組内でもかつての女性アナのようなアシスタント的な役割ではなく、メインとして活躍しています。また、アナウンサーそれぞれがSNSなどでプライベートの様子を発信する機会も多く、自分の趣味嗜好をどんどん前面に押し出すようになっている。あるいは、アイドル出身の局アナがダンス企画に登場するなど、過去のキャリアを活用することも多い。逆に言えば“アナウンス”に特化した職人のようなアナウンサーも、それが個性となっているわけです。アナウンサーのあり方が多様化してきたともいえます」
局アナがバラエティー番組で活躍すると、“アナウンサーのタレント化”とネガティブに評されることもあったが、いまではそれが当たり前になりつつあるのだ。
「元TBSの田中みな実さんや元テレ東の森香澄さんが、グラビアや女優で活躍しているのも局アナの多様化。テレビ局としても、多才でエネルギッシュな局アナがいるのは単純にいいことですし、番組の企画の幅も広がります。個性あふれるアナウンサーたちがさらに活躍することで、世間の感覚も変わってくるのかもしれませんが」(同)
“アナウンサーらしい”という概念も変わりつつある時代。池谷アナや渡邊アナには、自分らしいセカンドキャリアが待っているはずだ。