◆コーヒーが飲みたくて仕方がなかった…地獄の5日間合宿
ヨガ合宿に参加することになった私は、20~30代後半の同期約40人とバスに乗り、都内から2時間ほどの場所にある某保養所へと向かいます。
そこで何を勉強するのか? これがまあ、いろいろあるんです。ヨガ哲学(ヨガの歴史・教えなど)にはじまり、生理学や解剖学といった人体の構造についての座学。それと、ヨガポーズの実技講習。頭も体も使って、ヨガへの学びを深めていきます。
しかも、寝起きするのは大部屋。起床後は朝ヨガから始まり、食事は3食とも玄米菜食。一日の講義が終わると、順番にまわってくる時間制の入浴。まだ終わりません。寝る前は、壁に向かって座り、自己観察をする“内観”のトレーニングがあったり、思考・口ぐせをポジティブ転換するトレーニングの時間…なんてものもありました。
合宿初日、講師から「今日からは、心身ともにヨガインストラクターとしての生活を送るように」と言われたことを覚えていますが、俗世にまみれ…もとい怠惰な32歳・カフェイン漬けだった私はコーヒーを飲めないのがとにかくツラくて仕方がないわけです。ボーッとするわ、イライラするわ、揚げ句の果てには頭痛までしてくるわで、合宿所からの帰り道ではサービスエリアで見つけたスタバに駆けこんで注意されたこと。そのときに飲んだコーヒーの美味しさは、今でも忘れられません。
さて、合宿が終わったからといって、いきなりレッスンに入れるわけではありません。ここではホットヨガのインストラクターになるわけだから、“ホットの環境(室温38度、湿度65%)”に慣れていかなくてはいけないのです。
「もともとホットヨガに通っていたんだし、余裕!」と思っていた私。ところが、週1~2回それも45分だけのレッスンに生徒として参加するのと、週5日、1日2レッスン担当するインストラクターとでは、話が別。事務作業とレッスンのヘルプをしばらく続けたのち、個人的な体調の問題で辞めざるを得なくなったのでした。