今市は岩田とリーダーNAOKIとチームを組み、取り調べされる犯人を演じる。取り調べ側の刑事を演じる岩田と国際的にも演技経験豊かなNAOKIがまさかの敗退。ニュアンスでカバーしながら好戦を続ける今市が、首や手を微動させることでうまく意識を散らしながら台詞をひねり出していた。
このセリフ対決だけでなく、三代目JSB版スポーツ対決として、リーダーNAOTOが自信たっぷりに用意した段々パターゴルフ対決が最初のコーナーだった。ここでも発案者のNAOTOが最初に負け、ゴルフをかじったくらいの今市がぶっちぎりで勝利するという展開。清々しい番狂わせの人でもある今市がパターを握るとき、ソフトワイルドなアメカジスタイルのTシャツの袖をまくっているのが確認できる。この袖まくりの今市が、とにかくカッコよ過ぎやしませんか?
◆LDHの歴史を可視化する大会で輝く
もう少し作品間の自由な連想を続けてみる。そうそう、『On The Way』のシートベルトで思い出したことがあったんだ。肩から腰にかけられるあのシートベルトがタスキ的に思いを次へつなぐバトンみたいな役割を果たしているんじゃないかと。そう、バトン……。
4時間超の長丁場のLDHによるスポーツ大会『LDH CLUB CHAMPIONSHIP ~PLAY 4 VICTORY~』の最終種目の選抜リレーで、「中目黒リュージーズ」を率いる今市がアンカーとして走った。他チームが首位争いを繰り広げる中、「中目黒リュージーズ」は出遅れてしまったが、それでもバトンはしっかり渡される。
前走者がこちらに向かってくるのを眼差しながら、ユニフォームの肩のフィット感を調整したりしながら気長に待つアンカー今市。いざバトンが渡されると、目力スイッチオン。トップ走者に追い付けないことはわかっていながら、ゴールを目指す。
パリオリンピックが閉幕したとはいえ、まだスポーツ熱気が身体中を駆け回っていたこともあるのか、走るという行為に徹する今市に何だかやけに胸が熱くなってしまった。バトンを渡され、走り始めた瞬間、ユニフォームの下に着た黒のタンクトップが一瞬のぞく。総勢96人のLDHアーティストが集結し、LDHの歴史を可視化する大会で、一枚のタンクトップを黒真珠色の輝きに変えてしまう隆二さん……。