同日、京都市内で行われた受賞式では、実行委員長で、ふたば書房代表取締役の洞本昌哉さんより賞状と盾が贈られた。洞本さんは、「『スピノザの診察室』は、書店店頭投票とウェブ投票ともに第1位を獲得した。京都の夏の風景をうまく取り入れながら、淡々とした京都の本当の姿が書かれた良い本。改めて死とは何か、生きるとは何かを考えさせられる」と選評を述べた。

夏川草介さんのコメントを紹介

大賞受賞にあたり、著者の夏川草介さんは、「京都は私にとってひときわ思い出深い町です。生まれは大阪府高槻市ですが、中学・高校時代の友人たちの多くが京都在住で、通い続けた予備校も八条口の駿台京都南校であり、三条通の河合塾でした。

そんな懐かしい街並みをできるだけ丁寧に描いた作品が『スピノザの診察室』です。すでに信州に居を移して長く、私の知る京都は、今はもうずいぶん変わったかもしれませんが、何年たっても変わらぬものがしっかりと残っているのも京都という町の楽しさでしょう。そんな町の雰囲気とともに、本書が多くの人の手に届いてくれれば嬉しい限りです」とコメントを寄せた。

『スピノザの診察室』の価格は1,870円(税込)。2024年本屋大賞の第4位にもランクインし、映画化も決定している。また、2025年にはシリーズ第2作を刊行予定だ。

この機会に、『スピノザの診察室』を手に取ってみては。

『スピノザの診察室』特設サイト:https://spinoza-clinic.jp

(ソルトピーチ)