天気や時間に関係なく、利用できる乾燥機の導入を考えたことがあります。
しかし、太陽を浴びながら洗濯物を干す時間は嫌いではありません。
我が家の場合、納屋の軒先に物干し竿がぶら下がっていて、庭の物干し台へ物干し竿を運ぶところから始まります。
東の空に太陽が昇っていることを確かめる際、自然と手を合わせてしまいます。
洗濯の時だけではなく、旅先でも、よく太陽に手を合わせるんだよなぁ。
きっかけは、20代後半、某企業主催の写真展にディレクターとして関わった時のこと。
「横浜の好きな風景」がテーマで、プロ野球の選手や俳優など様々な分野の方々に話をうかがい、好きな風景の理由をまとめ、風景をカメラマンが撮っていったのです。
参加してくださった著名人の一人に玩具コレクターの北原照久さんがいらっしゃいました。
「太陽を拝むといいことがあるんだよ」
インタビューの際、おっしゃった記憶があります。
理由は忘れてしまったけれど、やりたいことがないまま、上京し、彷徨っていた20代の僕には何か響いたのでしょう。
それ以来、僕も太陽に手を合わせるようになりました。
続けているうちに、丁寧に生活する一つのルーティンのようになった気がします。
さて、洗濯物ですが、太陽を拝んだ後は、耳にイヤホンをはめ、音楽か聞き逃したラジオ番組を聴いていることが多い。
何も流さず、鳥の声をBGMに、考えごとをしていることもあります。
これはこれで心地いい時間なんですよね。
乾燥機の導入は、しばらく先になりそうです。<text:イシコ>
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