◆高校時代、彼氏に生活保護をカミングアウト
――なかなか勇気がいるカミングアウトですね……。
五十嵐:当時は、高校3年生で「公務員試験を受ける」という進路の話をした流れで打ち明けたような気がします。それで相手に引かれてしまえば、それまでの関係ですし(笑)。一方の彼はうちが生活保護家庭だと知っても、引くでもなく同情するでもなく「そうなんだ」とフラットに受け止めてくれました。
彼の家は父子家庭で、幼い頃から家事全般を彼氏が担っていたからか、とても大人で自立した考えを持っていたんです。
私の就職が決まり、これから家族を養わなければならないかも……と悩んでいるときも「それはあなたが責任を負わなければならないことではない」「自分で道を選択していい」と言ってくれて、とても救われましたね。