森崎:たしかに繋がりましたね! 点と点が線になって、それが丸になって。次は点というドラマを作らなきゃかな(笑)。
――『せん(SEN)』もひらながのタイトルですが、本編で“せん”を感じた瞬間、胸騒ぎがしました。素晴らしい作品です。
森崎:ありがとうございます。
――受賞式の様子もYouTubeで拝見して、勝手に感動してました。
森崎:あれ、すごくいいシーンでしたよね! 僕、映画のワンシーンみたいな喜び方をしてました。「俳優だな~」とか思ったりして。でも本当にガチだったんですよ。すごいですよね。あれは、本当にいいシーンでした(笑)。
◆ようやく森崎ウィンを認めてもらえた気持ち
――初監督を経て、見える景色は何か変わりましたか?
森崎:ひとつ思ったのは、自分の信じていた感覚って、伝わるんだな、共感してくれる人がいるんだなと。すごく自信に繋がりましたね。やっと表現したかったことが形になる場ができたなと。ようやく森崎ウィンを認めてもらえた気持ちというか。
こうして映画を作らせてもらって、時間もかかりましたが、それ以上に多くの人と、その人たちの人生の時間を費やしてもらっているわけです。そういう信頼をもらった。今までの自分があって、ようやくここまで来たんだなと。
正直、僕が言ってること自体は、昔からあまり変わってないんです。短編も、昔から一眼レフを持って、チーフマネージャーを出演者にして撮って、ファンクラブイベントで流してました。そうした点と点が、まさに線になって、今回、大きなメッセージとして込めることができました。
◆「伝わる」「感じる」作品になったのは、全員でひとつになれたから
――「伝わった」と感じたとのことですが、導入から、見る人を信頼している作品に感じました。
森崎:本当ですか? ああ、でも確かにあるかもしれませんね。作るときに、脚本の上田一豪さんとお話して、僕のバックボーンも入っています。