日本ライフマイスター協会は、10月30日(水)、従来の「賢約サポート」サービスを簡略化した、公的支出の無駄や還付金の可能性を無料で把握できるツール「賢約カンタン診断」をリリースした。
介護離職や介護費用の問題
日本は急速に高齢化が進んでおり、2025年頃には団塊ジュニア世代が75歳以上の後期高齢者となる。75歳を超えると、医療や介護が必要になる高齢者が急増すると予測されている。
実際に、厚生労働省のデータによると、65~74歳の高齢者の約4%が介護認定を受けている一方、75歳以上ではその割合が約33%にまで上昇し、三人に一人が介護を必要とする状況だという。
しかし、増加する高齢者に対して、病院や介護施設の数は追いつかず、多くの人々が在宅介護を余儀なくされており、団塊ジュニア世代は40~50代の働き盛り、かつ子育てと介護を同時に行う「ダブルケア」を抱える家庭も少なくない。仕事と介護を両立することが難しく、介護離職に追い込まれるケースが増え、企業にとっても事業の中核を担う人材の損失は大きな問題となっている。
また、介護費用は平均して月16万円とされており、夫婦で介護が必要になった場合、年金だけでは生活費を賄うのは困難。加えて、公的な制度を十分に利用できていないことから、不要な支出が発生し、結果的に貯金を使い果たすケースも多く見られるという。
公的制度のプロに相談できる「賢約サポート」
日本ライフマイスター協会が展開している「賢約サポート」サービスは、税金や社会保険料、医療費、介護費などの公的支出の適正化を目的としたサービスだ。
多くの人が、制度の複雑さや知識不足から、本来得られるはずの控除や還付を受けられていない状況がある。特に、介護費の適正化を行うことで、新たな公的制度を利用できる可能性があり、介護負担が軽減されるとともに、仕事を続けることができる環境が整う可能性がある。企業にとっても、ビジネスケアラーの離職防止や、経営の安定に貢献することが期待されている。